唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)とは先天性異常の一つです。唇だけ裂けているものを口唇裂といい、唇から口腔内まで裂けているものを唇顎口蓋裂といいます。遺伝による原因は少ないとされており、妊娠中、赤ちゃんの顔が形成される期間に何らかの異常が起こると、唇顎口蓋裂が生じるといわれています。
唇顎口蓋裂の患者さんのケース【2期治療】
治療前
治療後
初診時年齢35歳の男性で、主訴は反対咬合とでこぼこが気になることでした。 下唇が突出し、上唇に瘢痕が認められました。治療期間2年8か月で、若干の下唇の突出感は残っていますが、オトガイ部軟組織に緊張感はなくなりました。
顎間ゴムの協力がよく、ほぼ予定通りの治療期間で終了できました。
- 治療内容
- 上顎右側第1小臼歯、上顎左側第2小臼歯、下顎両側第1小臼歯、下顎右側智歯(親知らず)を抜去し、 上下顎マルチブラケットと顎間ゴム、上顎側方拡大装置を用いて治療を行いました。
- 治療期間
- 2年8か月
- 保定期間
- 2年 ※保定期間は通常2年~3年(状態により異なります)
- 通院回数
- 3~4週間に1回程度、保定期間は4~6か月に1回程度
- 治療費の総額の目安
- 保険診療自己負担額(3割負担)の総額約21万円
- 副作用・リスク
- 歯根吸収が起こるリスクがあります。矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。
※記載の治療費は治療当時の金額(税込)です。