過蓋咬合(かがいこうごう)とは、下の前歯が見えないくらい、上の歯のかみ合わせが深い状態をいいます。その名の通り、上の歯が下の歯のふたになってしまっているような状態です。原因は、遺伝による先天的理由の他、鼻の病気、舌癖などによる後天的理由があります。症状としては、食べ物がかみづらい、下顎の運動障害により顎関節症になりやすい、また下の歯で上の歯茎を傷つけることもあります。
過蓋咬合の患者さんのケース 【2期の矯正治療】
治療前
治療後
初診時年齢18歳の女性で、主訴は前歯のでこぼこでした。前歯のかみ合わせが特に深く(過蓋咬合)著しい叢生を認めました。治療期間は2年6か月でした。顎間ゴムの協力が非常によく、カラーのゴムを希望されるところから矯正治療を楽しんでおられたように思われます。
- 治療内容
- 左右第一小臼歯と第二大臼歯、下顎は左右第二小臼歯を抜去し、マルチブラケット装置とヘッドギア、顎間ゴムを用いて治療を行いました。
- 治療期間
- 2年6か月
- 保定期間
- 2年 ※保定期間は通常2年~3年(状態により異なります)
- 通院回数
- 3~4週間に1回程度 保定期間は4~6か月に1回程度
- 治療費の総額の目安(自費)
- 2期治療:総額約67万~92万円 保定観察料:3千円/1回
- 副作用・リスク
- 歯根吸収が起こるリスクがあります。矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。
過蓋咬合の患者さんの矯正治療例
※記載の治療費は治療当時の金額(税込)です。