偏位咬合(へんいこうごう)とは、上の歯列と下の歯列のいずれか、あるいは両方が左右方向にズレている状態をいいます。かみ合わせも左右どちらかに偏りが生じている場合が多く、顎の負担、歯への負担が大きくなります。また顔面の非対称があきらかになるかみ合わせです。主に先天的な骨格などが原因ですが、頬杖などの習慣により生じる場合もあります。
偏位咬合の患者さんのケース【2期治療】
治療前
治療後
初診時年齢10歳10か月の女子で、主訴は前歯のでこぼこと上下の真ん中がずれていることでした。
年齢12歳5か月、永久歯列がそろい、顎の成長が落ち着ちついたため、治療を開始しました。治療期間は2年8か月でした。外科的顎矯正手術を併用せずに治療が終えられ、たいへん満足されておりました。
- 治療内容
- 上顎左右第一小臼歯、下顎右側第二小臼歯、下顎左側第一小臼歯を抜去し、マルチブラケット装置、ヘッドギア、顎間ゴムを用いて治療を行いました。
- 治療期間
- 2年8か月
- 保定期間
- 2年※保定期間は通常2年~3年(状態により異なります)
- 通院回数
- 3~4週間に1回程度、保定期間は4~6か月に1回程度
- 治療費の総額の目安(自費)
- 2期治療:総額約67万~92万円 保定観察料:3千円/1回
- 副作用・リスク
- 歯根吸収が起こるリスクがあります。矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。
偏位咬合の患者さんの矯正治療例
※記載の治療費は治療当時の金額(税込)です。