骨格的なズレの大きい顎変形症患者(上顎前突症、下顎前突症、開咬症、顎骨非対称症例)において、顎矯正手術を併用して、機能的ならびに審美的障害を改善する治療法です。歯の矯正治療だけで行うより、劇的な変化を伴うことが多く、外科矯正が必要と判断された場合、手術、治療すべて保険が適応されます。すべての矯正歯科医院で保険が適応されるわけではなく、大学病院などと同等の設備がある、指定された医療機関のみです。
外科的矯正治療の患者さんのケース【2期治療】
治療前
治療後
初診時年齢14歳4か月の女子で、主訴は下顎が出ている、唇が閉じにくい、歯のでこぼこでした。
治療期間は2年7か月、ゴムの協力が非常によく、外科的顎矯正手術を併用した治療のため劇的な変化があり、たいへん満足されております。E-lineも劇的に改善されたことがお分かりいただけますでしょうか。
- 治療内容
- 術前矯正治療として、叢生および正中のずれの改善のため上顎左右第一小臼歯、下顎右側第一小臼歯、下顎左右第三大臼歯(合計5本)を抜去し、マルチブラケット装置を用いて行いました。臼歯関係、プロファイル、下顎正中のずれの改善は左右の下顎枝矢状分割術(下顎骨のみの外科手術)により行い、術後矯正治療にて仕上げを行いました。
- 治療期間
- 2年7か月
- 保定期間
- 2年※保定期間は通常2年~3年(状態により異なります)
- 通院回数
- 3~4週間に1回程度、保定期間は4~6か月に1回程度
- 治療費の総額の目安
- 外科的矯正治療:保険診療自己負担額(3割負担)の総額約23万円
- 副作用・リスク
- 歯根吸収が起こるリスクがあります。矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。外科手術によるリスクがあります。
外科的矯正治療の患者さんの矯正治療例
※記載の治療費は治療当時の金額(税込)です。