矯正歯科医院にもさまざまなタイプがあることを知ってください
「矯正歯科」にも一般歯科で行う場合と矯正を専門とする医院で行う場合があるように、矯正を治療する歯科医師(矯正医)にも様々なタイプがあり、それぞれの主張があります。
抜歯する矯正医と非抜歯で治療する矯正医
たとえば、抜歯、非抜歯の問題ひとつをとっても、主に下記3タイプに意見が分かれることがあります。
- “非抜歯で治療する”という矯正医
- “非抜歯で試しに治療して、口元が美しくならなければ抜歯して治療する”という矯正医
- “必要な抜歯をして治療する”という矯正医
当院は、“必要な抜歯をして治療する”という矯正医院です。
何故、『抜歯』をすすめるのでしょうか?
理由は当院が「口元の美しさ」を重要視しているためです。
もちろん、非抜歯治療で口元を美しくすることができるのであれば抜歯などはしません。
しかし、「抜歯はどうしてもしたくない!」という場合は、治療ができない旨とその理由をお伝えし、最初のカウンセリングの段階で治療をお断りをすることがあります。
それは、「NGな矯正治療」のような患者さんを増やしたくないためです。
それでは、「非抜歯で治療してみて、口元が美しくならなければ抜歯して治療する」という矯正医の選択肢はどうなのでしょうか?
患者さんの要望を聞いて、“ダメならば治療方針を変えて再治療を行う”
というのですから、決して悪くないようにも考えられます。
しかし、“治療方針を変えて再治療を行う”ということは、動的治療期間が長くなり歯肉退縮や歯根吸収のリスクを高める可能性があります。
また、プロであれば治療後の結果がどのようになるかをシミュレート(予測)し、治療前に患者さんにしっかりと説明することが重要だと思います。
動かしてダメなら別の方法をとりましょう!というのは、プロの仕事ではないとも考えます。
抜歯するというと嫌がられるのは当たり前なのです。
私も患者さんも健康な歯を抜きたくありません。
(※実際、抜かないでもきれいな口元にできる場合には、抜歯はしません。)
ただ、矯正を専門に治療する医師として、営利目的で矯正治療をするのではなく、専門家ではない患者さんへの利益が何かを考え、しっかりとした説明と治療を続けていくことが、矯正医としての使命なのだとも考えています。
なぜ、「抜歯しなければ治らない」という矯正医と「非抜歯で治療できる」という矯正医の意見に分かれるの?
同じ患者さんなのに、矯正医によって、
- 抜歯をしなければ治らない
- 抜歯をしなくても治る
と意見が分かれることがあります。矯正医同士なのに、何故このように意見が分かれるのでしょうか?
それは、
矯正医のゴール設定に違いがあるからです。
具体的には、 ”歯をきれいに並べるだけで良いか?” それとも、 ”口元も美しくしたいか?” という治療のゴールが違うのです。
このように、矯正歯科といっても様々なタイプの矯正歯科(矯正医の考え方)があります。
抜歯非抜歯の問題の他、「様々な矯正装置の問題」や「矯正を始める時期の問題」などがありますので、当サイトなどを活用していただき、これから矯正治療を開始しようとしている皆様が、しっかりと納得のいく治療をしてもらえる、技術力の高い矯正医と出会える手助けになれば幸いです。
■治療内容
マルチブラケット装置を用いたスタンダードエッジワイズ法(与五沢エッジワイズシステム)で矯正治療を行いました。
■治療費の総額の目安
1期治療:総額約25万~39万円 2期治療:総額約67万~92万円 保定観察料:3千円/1回
保険診療:保険診療自己負担額(3割負担)※具体的な料金は患者さんごとに異なります
■治療期間
1期治療:歯を動かすのにかかる期間・・・半年~1年程度、定期観察・・・すべての乳歯が永久歯に生えかわるまで
2期治療:歯を動かすのにかかる期間・・・半年~1年程度、歯並びを安定させるのにかかる期間・・・1年~3年
■保定期間
通常2年~3年(状態により異なります)
■通院回数
3~4週間に1回程度、保定期間は4~6か月に1回程度
■副作用・リスク
歯根吸収が起こるリスクがあります。矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため虫歯や歯周病になるリスクが高くなります
矯正治療は自由診療となっていますが、当院は自立支援医療(育成医療・更生医療)施設・顎口腔機能診断施設に認定されているため、一部保険のきく矯正治療もあります(唇顎口蓋裂・顎変形症など)。
※記載の治療費は治療当時の金額(税込)です。